2019.12.11SNS掲載
“まだ見習い僧だった頃の私は、世界が苦しさに満ちているのなら、なぜブッダがこれ程までに美しく微笑んでいるのか、理解できませんでした。
どうしてブッダはあらゆる苦しさをもってしても、心乱されることがないのでしょう?
後に、ブッダには充分な理解と穏やかさ、強さがあるのだと、私は知ることになりました。だから苦しさに押しつぶされることがないのです。
苦しさを変えていくにはどうすればいいのかを知っているからこそ、ブッダは苦しさに対して、微笑むことができるのです。
私たちは苦しさを認めながらも、状況を変えていくための聡明さと穏やかさ、そして強さを持ちづづけなくてはなりません。
慈悲があれば、涙の海をもってしても、決して溺れることはないのです。ブッダの微笑みはこのために可能なのです。”
━ティク・ナット・ハン
翻訳・西田佳奈子