“仏教徒の私達のサンガでは、共同体があらゆる事柄の中心となっています。サンガとは和と安らぎと、理解のあるべき共同体です。これらは日常を共にする中で生み出されるものです。
もし共同体の中に愛があり、その和によって癒されたら、私達は決して愛から孤立することはありません。こうしたことを私達が見失ってしまう理由は、愛の対象やそのための行動とは、自分たちの外にあるのだと考え、常に外部を注視し続けているからです。
そのために私達は愛や和を手放し、また理解が成熟していくのを妨げてしまうのです。これらは生きていくために欠かせないことだと思います。
だから私達は共同体へと立ち返り、取り戻さなくてはならないのです。そうすれば愛は蘇り、理解と和も蘇ってくるでしょう。これが、まず最初に為すべきことです。”
━ティク・ナット・ハン
翻訳・西田佳奈子