2019.10.6SNS掲載
暴力とは、いくつもの形態で見られます。
外観からは暴力に見えなくても、その内実は非常に暴力的なものもあります。これは『構造的暴力』と呼ばれます。
私達の本当に多くが、こうした構造的暴力の犠牲になっています。
貧困や抑圧や様々な苦しみから、自由になる権利や機会を、多くの人々が持たない社会の仕組みになっているのです。
つまり銃や爆弾が使われなくても、暴力が存在し、社会の仕組みが、数多くの人々に対して、抑圧や不平等や差別から自由になる権利を否定しているのです。
このために、最初に注意して欲しいのが、暴力とは、隠れている場合があることです。
暴力の本当の面を知るために、私達は深く見定める実践をしなくてはならないのです。
ティク・ナット・ハン
(日本語訳・西田佳奈子)